ファンシーラットとは、ドブネズミを家畜に改良したペット用のねずみのことです。
ねずみが飼えることを知っていても、ファンシーラットの魅力について詳しい人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、なつく賢い・かわいいペットを探している方や、「ハムスターとはなにが違うの?」と思っている方に向けて、ファンシーラットの魅力を紹介していきます。
ペット用ねずみ・ファンシーラットの魅力3選
ファンシーラットの魅力はたくさんありますが、ここでは以下3点にポイントを当てて、紹介していきます。
- 人によくなつく
- 賢いのでコミュニケーションも取りやすい
- 色・柄の種類が多いので好みの子を見つけやすい
ファンシーラットは人によくなつく
「犬のようになつく」とよく形容されるファンシーラット。
小さいころから人間と接していた子であれば、飼い主が呼べば寄ってくるくらいになついてくれます。
呼んだラットが駆け寄って来てくれるのはとてもかわいいうえに、「飼い主を認識・信頼してくれている」と感じられて嬉しくなります。
もちろん個々の性格や育て方にも寄りますが、基本的には膝の上で撫でさせてくれるほどなつく子が多いでしょう。
また、ファンシーラットは毛づくろいをしてもらった際、お返しで毛づくろいをし返すことが多く、なついたラットは飼い主の指をべろんべろんに舐めて「お返し」してくれます。
ファンシーラットはとても賢い
コミュニケーションが取れて、飼い主と一緒に遊べるペットというと、犬や猫のように大型のペットを想像する方が多いでしょう。
しかし、ファンシーラットは小動物ながら、飼い主とコミュニケーションをとったり、一緒に遊んだりすることが可能です。
ラットはとても賢いので、さまざまな芸やコマンドを覚えることができます。
教えれば、車の運転もできるようです!
上記の実験によれば、小さな車に乗ったねずみたちは、訓練の結果それぞれのペダルの役割(直進・右折・左折)を把握することができたようです。
また、Twitter(X)でも、車を運転するファンシーラットの動画がバズっていました。
我が家もこの車ほしい~
好みの色・柄の子が見つけやすい
ファンシーラットは色や柄の種類も豊富で、白・黒・クリーム・グレーにぶち模様やハチワレ模様など、バリエーションに富んでいます。
ねずみといえば、灰色や茶色一色のゴワゴワした毛並みを想像するかもしれませんが、毛質も直毛と巻き毛、目の色も黒や赤など、柄以外にも種類がたくさんあります。
自分好みの見た目の子を探すことが可能です。
ファンシーラットはどうして人になつく?
小動物界でかわいいペット筆頭のハムスターは、慣れることはあっても、なつくことは滅多にありません。
では、なぜファンシーラットはなつくのでしょうか。
その理由は、ファンシーラットがもともとはドブネズミであることに由来します。
ドブネズミは数匹~数十匹の群れで暮らしている動物なので、社交性が高い傾向にあります。
天敵が多く過酷な環境で暮らしているので、群れで協力して、みんなで生きていくことが大事なんですね。
そのため、家畜化されたファンシーラットもドブネズミ同様に社交性が高く、飼い主にもなつきやすい傾向にあるのです。
また同じ理由で、同性同士で多頭飼いするのも上手くいきやすい傾向にあります。
一方、ハムスターは野生では自分だけ、もしくは家族のみで暮らしているので、縄張り意識が強く、同族にも排他的な傾向にあります。
多頭飼いできる小動物ペットをお探しの方にも、ファンシーラットはおすすめです!
特になつくファンシーラットの見分け方
「ファンシーラットは人になつきやすい」とこれまで紹介してきましたが、もちろん個体差によって、なつきにくい子、まったくなつかない子も存在します。
ファンシーラットは特徴によってもなつきやすさが異なりますので、ここではなつきやすい特徴について紹介していきます。
- 珍しい柄
- オス
- 好奇心旺盛な性格
ラットに限らず、珍しい柄の個体は人間になつきやすい傾向にあります。
一説には、「原種から遠ければ遠いほど人間の家畜として定着してくるため、なつきやすくなる」という理由があるようです。
ファンシーラットでは、レッキス(巻き毛の子)や、ダンボ(耳が横に付いている)の子がこの傾向にあります。
実際に我が家にいるダンボの子は物怖じせず、人懐っこい子が多いです!
また、性別ではメスよりオスの方が、性格では引っ込み思案の子よりも好奇心旺盛な子の方がなつきやすい傾向にあります。
ショップなどでたくさんいるラットのなかから懐く子を探したいときは、手をケージに入れても怯えずに近寄ってくる子を選ぶのがおすすめです。
ファンシーラットは人間と意思疎通もできる
ファンシーラットに芸を覚えさせることには賛否両論あるようですが、研究によればラットは、「新しいことを覚えているときに嬉しい・リラックスした気持ちになる」ようです。
車を運転するのも、ストレスが減るとの研究結果が出ています!
また、ラットは賢い生き物ですので、張り合いのない暮らしをしていると、寿命前にボケてしまうこともあります。
そのため個人的にはファンシーラットを飼育するなら、無理のない範囲で芸を覚えさせる方が、飼い主・ラット双方のためになると考えています。
トリック(芸)を教えるのは、飼い主とのコミュニケーションにもなります!
学習能力が高いラット|教えれば芸を覚えられる
ファンシーラットは学習能力が高いので、段階を踏んで教えれば、さまざまな芸を覚えることができます。
簡単なものだと、「口笛など特定の音が聞こえたら:おやつの合図」と覚えさせれば、遠くにいるラットを呼び寄せるのが楽になるでしょう。
ほかにも、犬のように「とってこい」や「お手」も覚えられます。
もっと難しい内容の芸でも、段階を踏んで毎日教えることで、ラットはどんどん学習していきます。
飼い主は現在「くるん」を覚えさせている最中です!
海外では人気ペット!参考動画もたくさん
日本ではまだまだマイナーペットのファンシーラットですが、欧米では人気ペットの一種。
そのため、海外ではラットの芸や毛並みを競い合うラットショーも毎月のように行われています。
また、Youtubeで「rat trick」などで英語検索すれば、芸の教え方が分かりやすく解説された動画がたくさん見つかります。
賢いラットを見たい際にも、教え方のヒントを得たい際にも役立つ、素敵な動画ばかりです。
芸を教えたい方は、参考にしてみるといいかも!
賢くかわいいペットをお探しの方はファンシーラットを候補に
賢くかわいいファンシーラットは環境変化にも強く、ご飯もラットフードからハムスターフード・野菜や穀物とある程度なんでも食べますので、飼育初心者にもおすすめできるペットです。
しかし、生き物ですので当然大変なこともあります。
病気になることもありますし、どれだけ構ってもなつかない性格の子もいます。
寿命も平均2年と短めです。
ファンシーラットを飼育するのでしたら、そういった、大変な面も踏まえてのお迎えをしていただければと思います!
かわいいラットと、無理のない範囲で芸を教えたり、コミュニケーションを取ったりして関係を育みましょう!
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