ファンシーラットなどのげっ歯類がなりやすい疾患のひとつに「バンブルフット」というものがあります。
バンブルフットは足底皮膚炎/足底潰瘍とも呼ばれ、その名の通り足の裏に異常が起きる疾患です。
この記事では、バンブルフットの原因や予防法について解説していきます!
バンブルフットの原因3つ
バンブルフットはひとつの原因だけでなく、複合的な理由が元で発症する疾患です。
以下は、バンブルフットが発症・悪化するおもな原因です。
- 太りすぎによる足裏への負担
- 金網など歩きづらい環境での歩行
- 傷口からの細菌感染
それぞれの原因について、解説していきます。
①太りすぎによる足裏への負担
初期のバンブルフットは、人間でいうタコやマメのように見えます。
平均以上に太っているラットの場合、体重が与える足裏への負担が大きいため、ダメージが蓄積し、バンブルフットになりやすくなってしまいます。
②金網など歩きづらい環境での歩行
金網やゴツゴツした床材で飼育していると、平らな床での飼育に比べて、歩く際足の特定の部分に負荷がかかります。
一時的であればそこまで問題はないでしょうが、継続して歩きづらい環境で飼育していると、バンブルフットになりやすくなるでしょう。
③傷口からの細菌感染
バンブルフットの恐ろしい点はここからです。
マメやタコ状のバンブルフットが割れる、あるいは傷が付き、さらにそこから細菌感染を起こしてしまった場合、症状は一気に悪化します。
ラットは自分の糞尿を踏みやすいので、足裏からの細菌感染の危険性は高めです
細菌感染を起こした場合、最悪のケースでは足ごと切除となるパターンも…。
そうならないためにも、バンブルフットが発症しない/悪化しないよう、予防を心がけましょう。
実際の症状を紹介
いま我が家にいるなかで最もふとっちょなオスねずみ、わたぼう。
ケージ内の環境はなるべく足に負担がかからないようにはしていますが、体重が重いため、わたぼうのみバンブルフットの初期症状が出ています。
後ろ足の、人間でいう“かかと”の部分が赤くなっています
左後ろ足のかかとが少し赤らみ、また見づらいですが、右後ろ足のかかとはマメのように硬化しています。
この程度であればそこまで問題はありませんが、バンブルフットはここから悪化させないことが重要です。
軽度に見える場合でも、ねずみ自身が気にしているようであれば注意が必要です!
バンブルフットの防止策
バンブルフットの防止策として重要なポイントは2つあります。
ひとつめは適正体重の維持です。
物理的に足の裏にかかる負担を減らすことによって、バンブルフットの発生を予防できます。
ただし、食いしん坊な子や多頭飼いをしている場合には、体重のコントロールは難しいこともあるかと思います…。
そんな場合は以下の方法!
ふたつめは平らな床・歩きやすい環境での飼育を心がけることです。
足の裏に均等に体重がかかるようにすることで、初期のマメやタコの発生を防げます。
また、横になって休めるスペースや、ハンモックの設置もおすすめです。
バンブルフットは悪化の防止や予防が大切!
バンブルフットは一度発生すると癖になりやすく、また発症すると悪化の可能性もあります。
そのため、飼っているラットの足裏はこまめに確認してあげてください。
また、いくら環境に気を付けていても、体感お年寄りのラットはバンブルフットを発症しやすい傾向にあります。
ただし、若いうちからバンブルフットを発症している場合は、環境に原因があることが多いので、原因をつきとめて環境の改善をしましょう。
足裏から大量に出血していたり、膿んでいたりする場合はかなり重度ですので、すぐに動物病院を受診してくださいね。
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